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wowakaさんとヒトリエに愛を込めて【6】- HOWLS

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本日2月27日は4thフルアルバム『HOWLS』がリリースされた日です。

このアルバムがwowakaさんがいたヒトリエの最後のCDとなってしまったため、どうしても悲しい感情が先行してしまう。しかし、このアルバムそのものはとても良い作品なので、wowakaさんがいた頃のこのアルバムの印象や、アルバムツアー Coyote Howlingのことも書いていきたい。

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『IKI』を機にwowakaさんの人としての在り方、バンドとしての音楽との向き合い方は大きく変わっただろうと1ファンとしても感じることが多かった。そんな『IKI』の後には、「アンノウン・マザーグース」を引っ提げた『ai/SOlate』が出た。『IKI』と『ai/SOlate』に続く『HOWLS』は、これらの紛れもないより濃い地続きの作品だ。「ただ素直に生きること」見つめ、「愛とは何か」という感情に深化し、「すべて引っくるめて叫び伝える」という、よりwowakaさんという一人の人間性と、バンドの芯の太さと成長が目覚ましかった感じている。

メモがてら当時のインタビューを。

rockinon.com

『HOWLS』をアルバム通しで最初に聞いた時に、ヒトリエがまた進化したと確信した。好きなバンドだから無条件に言っているものと思われても仕方がないが、そうは言っても進化や変化がなければバンドが続いてても面白くはない。『HOWLS』がそれまでのヒトリエと大きく違うと感じたのが、「開放感」であった。シングルとして先行して出ていたポラリスが、初めての屋外での演奏風景MVだったように、もはや「世界の隅っこ」ではなかった。それに自問自答ではなく、間違いなく自分以外の相手がいる。大きくガラッと変わった感じすらするが、決して今までのファン置いてけぼりにするような、大衆受け的な路線変更ではなく、1人の人間の確かな成長のような進化であった。今までのように、ひとりきりのファンに寄り添うようで、少し背中を押すような強さを持ったヒトリエになっていた。

アルバムツアー Coyote Howling このツアーのちょうど折り返しに入るツアー真っ只中に、wowakaさんはいなくなってしまった。ツアーに行く予定だった半分以上のファンは、wowakaさんが歌う『HOWLS』の楽曲たちを聞けないままで、それも心が苦しくなった*1。私はたまたま運が良く、wowakaさんがいなくなるほんの1週間前ぐらいにライブを見ることができた。

このツイートにもあった「言えないから吠える」のニュアンスのMCで始まったライブだった。wowakaさんのMCで印象的だったのは「おれはずっと喜怒哀楽の哀だけが多いような感じだったけど、今までのバンド活動を経て喜怒哀楽を手に入れた」「だからおれは怒るよ笑」といったニュアンスのもの。間違ってるかもしれない。ちょっとしたユーモアも入れながらも、音楽を通してがむしゃらに生きていることを伝える様子がとても好きだった。

他にもCoyote Howlingは、ライブ構成も実験的なセッションも多く感じたライブだった。私が入ったライブでは、記録用のカメラが置いてあったのを覚えているので、いつかのタイミングで出してくれないかな……と思っている。

 

ポラリス

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ポラリスはシングル盤のリリース日に書こうと思うので、今回は省略します。

 

伽藍如何前零番地

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琥珀色に濡れた瞳はあたしを騙せますか?」

ヒトリエでは珍しいタイプの楽曲。毒々しい雰囲気が良いですよね。ライブでの歌い方がwowakaさんとシノダさんで大きい違いがあったのが印象的で……

wowakaさんは「形なきモノに覚えた傷みを抱え転がろうぜ、ね」の「ね」で一気に引くなって、突き落とす感じ。シノダさんは「曇りなき眼に見せてよ」の「見せてよ」でドスをきかせて睨みつける感じ。この違いがたまらなかったんですよね〜!

 

コヨーテエンゴースト

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それでもあたしが縋っていたのは また言葉でしかなかった

私は……コヨーテエンゴーストをライブでまた聞けるまで……諦めない……!! ワンミーツハーと並び、3人になってからやれなくなってしまった楽曲。cinema staffとのツーマンの時の生配信で「コヨーテエンゴーストとかね」と久々に話題が出たんですが……やはり難しそう。コヨーテ、王道ヒトリエ曲といったスピード感と音の密度で大好きなんですけどね。コヨーテのMVで、車の免許持ってないのに運転席に座ってるカットのあるwowakaさん面白すぎる。

 

SLEEPWALK

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君の瞳がささやいたんだ

コヨーテエンゴースト、SLEEPWALK、青を出したwowakaさんのヒトリエがこの次どんな曲を出すのか気になりましたよね。SLEEPWALKは『ai/SOlate』の直系のタイプの楽曲で、今でもトレンドが続いているであろうタイプの、デジタルサウンド系というのか(この辺詳しくないです)……

SLEEPWALKといえばハンドマイクパフォーマンス。だいぶシノダさんの印象が強くなってしまって、wowakaさんがどんな風に歌ってたかあまり覚えていないなあ……イヴステッパーとかは映像も残っているけど。シノダさんのハンドマイクパフォーマンスはとにかくシルエットが綺麗で、最近は減った気がするけど、「この世界(世界)」でマイクを放すのがかなり好き。あと、そろそろこのMVの撮影場所に聖地巡礼もしたいですね。そして、HOWLSのDVDに収録されている、SLEEPWALKメイキングのゆーまおさんの奇妙な動きをやる笑

 

殺風景

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殺風景な都市の狂騒

この曲シノダさんめちゃくちゃ似合いそうだけど、やったことあるかな?久しぶりに聞きたいですね。

 

November 

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カラカラと巡る季節が あなたと横並び

wowakaさんがより自分のままで自分の曲を書いたなという感じ。ところで、ヒトリエのFCコンテンツのバースデー動画で、11月生まれだとwowakaさんが「11月生まれということは、ぼくと誕生月が一緒ですね」という言葉があったんですよ。残しておきたかったな……

 

LACK

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ねえ愛なんて今更 理解りたくもないわ

Coyote Howlingツアーの1曲目はこの曲から始まりましたね。あまりセトリは細かく把握しないので、知ったかかもしれないんですけど、LACKもここ最近ライブあったとか。この後の、Idol Junkfeedやウィンドミルなど、HOWLSの曲もかなり復活した印象。

 

Idol Junkfeed

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不健全な理想論を笑う奴等は消えな

3人体制になって、シノダさんをメインに作曲するようになったのもすんなり受け入れられたのも、この曲があったからだと思っている。昨年のHITORI-ESCAPEツアーで、ジャガーノートとの流れでこの曲を久々に聞けた時はテンションがあがった。ジャガーノートにつながる曲って難しくない?と思っていたら、Idol Junkfeedは大正解だと感じた。このつなぎ、良すぎるのでまた聞きたい。

確か、HOWLSリリース記念の生配信だったか、何かのインタビューでwowakaさんが「難しい曲だな、いつもみんな思ってることか笑」とみたいなことを言っていたり、「ヒトリエ好きな人が作った曲みたい」と言ってたのが面白かった。

 

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心なんて自分勝手だ

この曲はwowakaさんのこの言葉で十分だと思う。

歌以外のところだと、青のMVをつけるのを進言し、特に青を押していたのはイガラシさんだった。結構ここぞというときの楽曲チョイスは、イガラシさんのイメージが強い。ありがとう。

 

ウィンドミル

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止まってなんていられないんだ

ウィンドミルは、あれから一切聞けない曲だった。wowakaさんの最後のアルバムの最後の曲がこの曲で、最後の歌詞が嘘みたいだった。残酷だなと思った。

昨年のHITORI-ESCAPEツアーでほぼ5年ぶりに聞いた。この曲、ほんとうに素敵な曲だ。この爽快感、疾走感が最初に聞いた時に良かったと思ったことだった。wowakaさんいなくなってすぐの頃は聞けなかったけど、5年の時を経てようやく少し前を向いて聞けた。

 

さて、というわけで今日は『HOWLS』でした! ウィンドミルを聞くと、この画像を思い出すんだよなあ。ずっと音楽の中で幸せだと良いなあ。

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*1:この半年後に3人がツアーで回れなかった場所をメインにツアーを行った姿勢がまた良かった。